日付を使ったの散布図の書き方
昨日でTwitterの投稿の解説記事は書き終わったので、今後はエクセル等で試作的に作ったマップ表現の例や知財業務におけるChatGPTの使い方など紹介できればと思います。普段からエクセルで分析をしている人とか知財業務にAIを利用することを検討している人のなら参考になることもあるかも知れません。
他の記事でも紹介しているようにLens.orgでは日付を横軸に取りながら年単位の表示で出願単位の評価値を使った散布図が描けます。しかし、エクセルで同じようなグラフを描こうとしてもなかなか難しいです。そこでいろいろ試作したところ概ね問題ない形でグラフ化できるようになりましたので紹介します。
ポイントは画像の通りですが、まずは、日付を数値とした状態で散布図を作成することです。日付の状態でバブルチャートを描こうとすると縦軸とバブルサイズとして設定しようと思っているデータが2つのデータと解釈されて仕舞う場合があります。もちろん、細かく軸とバブルサイズを設定しても問題ありません。
それから、上述のように数値でデータとして取り込んだ後も、横軸についてはそのまま日付として表示しておくとわかりにくいので、主軸の期間を365とし、始まりの日と終わりの日である最小値と最大値を適切に調節して設定したうえで、日付の表示を[YYYY年]とすると画像のように年単位に表示することができます。
ちなみに、最も被引用件数が多く60件も他の出願で引用されている出願は同社のブレードバッテリーの組立て方法に関する中国出願のようです。以下はその出願の日本出願です。
JP2022553387A - 電池、電池モジュール、電池パック及び電気自動車 - Google Patents
上記の中国出願を引用する出願もLens.orgを使うと簡単に分析できるのですが、概ねBYD社の出願であり、同社がその商品を開発した後に類似商品の開発にあたって同等の構成を有する製品を開発し特許出願していることがわかり、結果として、本出願がこのような製品における基本特許である可能性が明細書の内容を読まなくても推測できます。
また、出願人であるBYD社だけでなくトヨタ自動車社とパナソニック社の合弁会社であるPPES社やATL社なども引用していることがわかります。類似する技術について開発している可能性も推測できます。
Lens.orgの分析のリンク
Lens Patent Search: reference_cited.patent.lens_id:075-113-837-272-895
上記の出願を引用している出願の出願人
以上です。