スピルを使ってエクセルの計算を効率的に行おう

今回の記事では、Microsoft Excelで使えるスピル機能について紹介します。

スピル機能とは、Microsoft Excel 2019以降で利用できる、1つのセルの参照や計算結果を複数のセルにわたって自動的に展開する機能です。

このスピルを数式で使うことで、1つの値を指定すべき関数の引数等に範囲を指定することができ、範囲に応じた計算結果が得られます。
これにより、1つのセルの数式で指定した範囲に含まれる全てのセルの値に対して計算を行い、計算結果を表示することができます。

スピルを使った分かりやすい数式の例を画像で示します。


この例では、VLOOKUP関数の第1引数に1つのセルや値ではなく、4セル分の範囲を指定しています。
これにより、4つの値を返し、それらに対応する別の範囲の値を掛け合わせることで、それぞれの値を掛け合わせた結果が得られます。
そして、これらをすべて加算することで合計金額を計算しています。

より具体的には、商品名に基づいてVLOOKUP関数で単価を検索し、それに個数を掛け、最後にSUM関数で合計金額を自動計算しています。

このようにスピル機能を使うことで、1つの数式で複数のセルを加算等した一括処理が可能になります。

スピル機能の基本的な使い方として計算結果をリストとして表示することも多いですが、以上で説明したように、合計を出したい項目が複数あるような場合にも、別々に数式を作る必要がなく数式やデータの構造をシンプルにすることができます。

なお、使用した数式は以下の通りです。

=SUM(VLOOKUP(A2:A5,D:E,2,0)*B2:B5)


この記事を参考に、エクセルで各種集計や分析をするときにスピル機能を役立てていただければと思います。

今回の記事は以上です。